授業概要薬物および生理活性物質の作用機構と臨床適用の妥当性を解説し、疾病と病態生理との関連において薬物治療の原理を講義する。中枢神経系、心・血管系、呼吸器系、泌尿器系、内分泌・代謝系、血液系の制御機構と病態における制御の乱れを理解した上で、病気により乱れた制御機能の補填や正常化を図る薬物療法と、薬物とその標的分子間に存在する相互連関について講義する。薬物の効果を最大限に発揮させ、副作用を最小限にとどめるために、薬物作用の特異性と副作用を理解した上で、薬物動態と薬力学を検索し統合を図る合理的薬物治療の基礎知識を講義する。さらに、救急治療や痛みの緩和、化学療法を含めた臨床治療薬の処方と適用の意義を講義する。

達成目標:

1.正常および病的状態にある生体に対する薬物反応を理解する。

2.中枢神経作用薬の薬理作用を説明できる。

3.循環器作用薬の薬理作用を説明できる。

4.呼吸器作用薬の薬理作用を説明できる。

5.利尿薬に代表される塩類代謝と腎機能に作用する薬物の薬理作用を説明できる。

6.内分泌系作用薬および代謝系作用薬について説明できる。

7.止血薬や抗凝固薬に代表される血液系作用薬の薬理作用を説明できる。

8.抗悪性腫瘍薬、抗感染症治療薬、中毒治療薬、駆虫薬、殺虫薬、消毒薬について説明できる。

9.疾病と病態生理との関連において薬物治療の原理を理解し説明できる。

10.薬物作用の特異性と副作用を理解し説明できる。

11.救急治療や痛みの緩和、化学療法を含めた臨床治療薬の処方と適用の意義を理解し説明できる。